三鷹

文豪が愛した
武蔵野の面影残る街
ぶらり文学散歩

三鷹有形文化財 山本有三記念館
東京都三鷹市下連雀2-12-27
JR中央線三鷹駅南口下車徒歩12分
問い合せ/0422-42-6233
開館時間/9:30~17:00
入館料/300円(20名以上の団体200円)
休館日/月曜日 年末年始(12月29日~1月4日)
※月曜日が休日の場合は開館し、その翌日と翌々日休館
ホームページ

 三鷹は、自然が程良く残っている調和のとれた街だ。玉川上水も流れており、武者小路実篤・山本有三・太宰治など多くの作家が住んでいた街としても知られている。周辺には作家ゆかりの史跡や施設、モニュメントが点在している。
三鷹駅近くの「太宰治文学サロン」は、太宰治ゆかりの酒店「伊勢元酒店」跡地に、生誕100年を記念して作られた。彼の足跡をたどる貴重な資料が展示してある。三鷹駅から玉川上水沿いの「風の散歩道」を井の頭方面へ歩くと紫橋の手前に彼の記念碑があり「乞食学生」の一節と玉川縁に佇む姿が刻まれている。住宅街に一歩入ると、数寄屋造りの茶室と庭園のある井心亭(せいしんてい)があり、太宰治の旧宅から移植された百日紅(さるすべり)の木が今も当時の面影をしのばせている。
「風の散歩道」沿いには大正末期に建てられた洋風建築の「山本有三記念館」がある。山本有三が1936年から10年間、家族と共に暮らしたこの家で、代表作「真実一路」「路傍の石」を執筆した。現在は彼の生涯と作品を展示する施設として公開されている。
また市内の禅林寺には太宰治や森鴎外が眠る墓があり、毎年6月19日の桜桃忌には、全国から多くの太宰ファンが集まる。
文豪たちも歩いていたであろう武蔵野の地を、歴史と文学に触れながらぶらりと散策してみるのも良いだろう。

太宰治文学サロン
東京都三鷹市下連雀3-16-14 グランジャルダン三鷹1階
問合せ/0422-26-9150
開館時間/10:00~17:30 入館無料
休館日/月曜日
ホームページ
玉鹿石
太宰治が情死(入水自殺)したとされる場所の路傍に、彼の生まれ故郷、青森県金木町の太宰を偲ぶ「玉鹿石」が置かれている。
三鷹市ホームページ
風の散歩道
三鷹市・武蔵野市を流れる玉川上水南側歩道で井の頭公園に向かう散歩道
三鷹市ホームページ
山本有三記念館入口に置かれた路傍の石
山本有三記念館ホームページ
禅林寺
文豪「森鴎外」と「太宰治」の墓があることで有名。
三鷹市下連雀4-18-20
禅林寺ホームページ
太宰治の墓
墓地の入り口に地図が表示してあるのですぐわかる。森鴎外(本名の森林太郎と刻まれている)の墓も、直ぐ近くにある。

(写真・文:高橋牧子)