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シリーズ 介護予防⑥

将来寝たきりの原因に!?
骨粗しょう症を予防しよう!
 健康で活動的に暮らしていく為には、骨粗しょう症の予防がとても大切です。特に女性が寝たきりになる原因は、骨折・転倒、関節疾患などの運動器の障害の割合が多いのが特徴です。そこで女性では珍しい整形外科医として活躍中の入間市の下枝医院院長、下枝恭子先生にお話しを伺いました。

骨粗しょう症とは?
 骨粗しょう症とは、骨折のリスクを増すような骨強度上の問題を既に持っている人におこる骨の疾患と定義されています。茶わん蒸しに「す」が入ったように、骨がスカスカの状態をイメージするとわかりやすいと思います。

骨密度や骨質と密接な関係
 骨の強度は、骨密度と骨質により決まります。骨密度は行政の努力もあり、多くの方が検査を受けるようになりました。若い人の骨密度の70%以下が骨粗しょう症の目安となり、注意が必要です。骨質は骨の構造と材質に分かれ、石灰化低下・構造の劣化・コラーゲンの異常が影響しています。コラーゲンはビルの鉄筋、石灰・カルシウムはビルのコンクリートと置き換えるとわかりやすいでしよう。
 骨密度が若い人に比べて70%~80%の数値の人でも、骨質の低下があると骨折リスクが1・5倍、骨密度が70%以下だと3・6倍に上がり、骨密度が低く骨質の劣化もあると7・2倍になるという報告があります。

骨粗しょう症が進行すると...
 骨粗しょう症が進行すると、骨折しやすくなります。だんだん背が低くなった、背中が曲がってきた、たまたまレントゲンを撮ったら「背骨が折れていますよ」と言われ驚いた、などの経験を持つ方も多いのではないでしょうか? これが、テレビCMで広まった「いつの間にか骨折」です。
 背骨には椎体という箱のような形をした部分があり、そこが徐々につぶれて変形していくのが「圧迫骨折」です。その過程で痛みが強くなったり、神経を圧迫して脚がしびれたり、感覚が鈍くなったり、力が入らず歩きにくくなります。
 また、ちょっとした打撲で整形外科を受診したら骨折していたという事もよくあります。
 骨粗しょう症が進行していくとこのような事が起こり、少しずつ動けなくなり寝たきりへと移行する病気でもあるのです。この為、定期的な検査が勧められ診断がつくと服薬が開始されるのです。

予防するには運動がとても大切
 骨粗しょう症は、色々な要素が重なって発症します。特殊な病気が原因の場合を除くと、加齢・性ホルモンの減少・糖尿病などの生活習慣病・ライフスタイルなどが代表的な要因です。この為、予防するにはやはり規則正しい生活・バランスのとれた食事・適度な運動が必要となります。高齢なのに今更運動なんて...、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、運動はとても重要です。世界でトップクラスの長寿国でありながら、健康寿命が非常に短く寝たきりの人生が長い日本人には、特に必要な事だと思います。
 医師に「毎日歩くように」と指導された方は多いでしょう。普段、運動する習慣がない人でも歩くことは簡単にできます。外を歩けば、でこぼこ道でバランスを取ったり、坂道なら多少でも筋肉を使うでしょう。歩く事で、心臓・肺循環を潤滑にし、骨は地面からの刺激で骨代謝が活発になります。また、太陽の光を浴びることも骨代謝には大切です。雨の日なら、自宅で胸まで膝を大きく上げてその場足踏みをするだけでもかなりの運動量になります。それにラジオ体操を追加するとより効果的です。

整形外科で相談を
 骨粗しょう症は、内科・婦人科・整形外科が主に診察していますが、服薬指導・運動指導・骨折に対する治療と全てできるのは整形外科だけです。
 最近介護の現場では、運動をしながら脳のトレーニングを同時に行うマシーンの導入や、シナプソロジーなどの手脚を使う脳トレーニングで、健康維持・エイジングケアに役立てる試みが始まっています。ぜひお近くの整形外科医に相談できる環境を作ることをお勧めします。


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下枝医院 下枝 恭子 先生
医学博士 整形外科専門医
下枝医院 (整形外科、リウマチ科、内科)
埼玉県入間市宮寺2661-18
℡.04-2934-2830
火~金 9:00~12:30 15:00~18:00
土       9:00~12:30 14:00~16:00(第1・第3は午後休診)
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