連載 小さな旅 - 哲学堂公園

哲学堂公園

哲学の世界を視覚的に体現できる古建築群


哲学をテーマにした精神修養の場として創設

 哲学堂公園は、明治37年に哲学者で東洋大学の創立者、故・井上円了博士によって精神修養の場として創設された。園内は哲学に由来する建築物や碑、池や坂などの風物などが点在し、哲学世界を視覚的に表現、世界でも類をみない哲学をテーマにした公園だ。明治後期から大正初期に建てられた建築群は独特の形態を持っている。孔子と釈迦、西洋哲学のソクラテスとカントの「四聖」を世界的四哲人として祀るために建立された四聖堂(しせいどう)は正方形。朱色で六角形の塔の六賢台(ろっけんだい)は、東洋的六賢人を祀っている。またこの公園は、都内でも有数の花の名所でもあり、武蔵野の面影を残しており、散策するのにも持ってこいだ。
 ここまで来たのなら立ち寄りたいのは、「新井薬師」。その名のとおり本尊は薬師如来。特に、子育て、治眼に御利益があるとされる。哲学堂公園、新井薬師を巡ったら、そのまま中野方面へ歩いてみよう。最近サブカルチャーの聖地として脚光をあびるようになった「中野ブロードウェイ」までは徒歩10分。昭和41年に開業したショッピングモールで、フロアには、間口の狭いテナントが密集する。レトロで混沌とし、「迷宮」とも呼ばれる独特の雰囲気だ。

 時空間と呼ばれる古建築物が建ち並ぶエリア
 哲学堂公園
 東京都中野区松が丘1-34-28
 問合わせ: 03-3951-2515
 開園時間: 4月1日~9月30日 8:00~18:00
      10月1日~3月31日 9:00~17:00
 閉 園 日: 年末(12月29日~12月31日)入園無料
 交  通: 西武新宿線「新井薬師前駅」から徒歩12分

三學亭(さんがくてい)
六賢臺が東洋的なものとされたのに対して、日本的なものとして建築された円柱3本で正三角形をつくる平屋の東屋。
釈迦涅槃像
四聖堂(しせいどう)内に安置されている釈迦涅槃像。
哲理門の瓦
哲理門(てつりもんの瓦。妖怪門とも呼ばれる。
無盡藏(むじんぞう)
階上を向上楼、階下を万象庫と名づけ、圓了が集めた諸国の記念物を陳列してた。
梅照院(ばいしょういん)
一般には新井薬師として知らている。西武新宿線新井薬師前駅から徒歩6分。
東京都中野区新井5-3-5
TEL:03-3386-1355
ホームページ

中野ブロードウェイ
地下1階から、4階まで、280以上の店舗がひしめく。
東京都中野区中野5-52-15
TEL:03-3388-7004
ホームページ

 (写真・文:山本英二)

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