身近なことからはじめよう 住まいの安全対策

住まいは、本来最も安全な場所であるべきもの。ところが、シニア世代のけがや転倒などの半数以上は、自宅の中で起こっているのが現状。高齢者で介護が必要となる原因の一つは、転倒・転落などによる骨折です。加えて、ヒートショックや、火傷など危険はいたるところに潜んでいます。先ずは身近な危険を取り除いていきましょう。

転倒に注意!
転倒の原因は、階段や段差だけではありません。冬場には、こたつやホットカーペットを出すご家庭も多いでしょうが、これらが原因で転倒する方が多いのです。
●床に物を置かないようにする
●床でつまずかないように、部分的に敷物を敷かない
●電源コードを歩く範囲に這わせない
●マットや敷物の下には、滑り防止シートを敷く
また、転倒の原因は衣服や履物によるものもあります。パジャマのすそを踏んで転んだとか、長いスカートをはいて階段を上るとき、すそを踏んで前に転んだというのもよくある話です。
●スリッパをやめてかかとのある部屋履きに履き替える
●玄関に椅子を置き、いったん座って靴を履いて外に出る
●ズボンやスカートのすそは引きずらないように、購入するときは試着して長さを合わせる
風呂場での事故に注意!
住まいの中で、お風呂は最も命を落とす方が多い場所と言われています。その最大の原因は、温度差によるヒートショック。また、水を扱うので、たいへん滑りやすくなるのです。
●冬の時期は風呂の蓋を開け、事前に浴室を温める
●冬場は、脱衣所にヒーターを置く
●濡れた床は危険。床についた水滴は直ぐに拭き取る
●風呂に入るときは、家族に声をかける
火の扱いに注意!
2008年10月以降、ガスコンロは、全口安全センサー付き以外は製造と販売が禁止と法制化されました。古い器具を使っている方は、先ずは買い替えをおすすめします。
●古いコンロは使わない
●ガスコンロ使用時は、袖の長い衣服や燃えやすい生地の服を避ける
●ガスコンロをやめてIHクッキングヒーターにする
●ストーブの回りに燃えやすいものを置かない
●ストーブをやめてエアコン暖房にする

これから迎える冬の時期は、家庭内事故が増加します。しっかり対策して、安全・快適に暮らせる住まいにしましょう。