秩父市街

昭和初期の面影、レトロな街並み秩父の魅力再発見

秩父の魅力とは

 これから春を迎える秩父は、一年中で最も華やいだ時期を迎える。あまりにも有名な羊山公園の芝桜、秩父市荒川の清雲寺の枝垂れ桜など、花の名所が数多く、多くの観光客で賑わう。その他にも荒川の雄大な自然、秩父札所巡りなど見所も多い。
そんな中忘れて欲しくないのが、昭和初期の面影を残す秩父市街地の街並みだ。かつて秩父は絹の街として栄え、多くの商人で賑わい立派な蔵や商店、旅館などが作られた。空襲がなかったせいか、その当時の建物が数多く残っている。中でも、西武秩父駅から秩父神社方面へ、「番場通り商店街」を抜け、秩父鉄道秩父駅へ向かうと、数多くのレトロな建築に出会う事ができる。建築時の姿を留めるべくよく手入れされていて、ほとんどの建物が立派に現役を果たしている。訪れたのは、休日であったが、観光客の姿が目に付くわけではなく日常生活そのもので、タイムスリップをしたような錯覚に陥る。

古き良きものを大切にする秩父の風土

 秩父は、伝統的な建物、夜祭りなどの行事、風習が大切にされ、それが暮らしに息づいている。地域と人の繋がりが薄れつつある現在、その貴重さ、かけがえのなさを気づかせてくれた今回の旅であった。

1.羊山公園の芝桜
西武秩父線西武秩父駅より徒歩15分
見頃は、4月上旬~5月上旬
芝桜の丘~羊山公園~(秩父観光なび)
2.小池煙草店・旧大月旅館別館
小池煙草店(手前)と旧大月旅館別館(奥)
旧大月旅館別館は現在は喫茶店として営業中
小池煙草店(秩父市)
旧大月旅館別館(秩父市)
3.玉川湯
入口から男女別である
4.片山医院
5.武功酒造柳田総本店
江戸後期築 軒先には酒造に使う巨大なカンナが吊るされている
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6.織物取引出張所
秩父地域の織物工場が織物を取引するためにつくられた出張所の建物
2戸1棟形式の建物で2階に通路が作られている
屋外に出ずに、製品取引ができるようになっていた
秩父銘仙出張所二(秩父市)

(写真・文:山本英二)