調布・深大寺

武蔵野の面影残す湧水に恵まれた古刹、深大寺

関東でも有数の古刹、深大寺

 漫画家・水木しげる氏と奥様の半生を描いたNHKで放映されていた、連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」。そのロケが行われて話題となったのが深大寺だ。奈良時代の天平5年に満功上人が法相宗の寺院として開かれ、その後天台宗に改宗したという関東でも有数の古刹。境内には室町時代初期の梵鐘や江戸時代初めの山門など諸堂が建ち並ぶ。ここの参道は、そば屋やみやげ物屋が軒を連ねなんともいえない風情があり、お出かけ気分になれるのが嬉しい。そして、深大寺と切り離せないのが水。昔、多摩川が武蔵野台地を削ってできた河岸段丘(国分寺崖線)の下にあり、豊富な湧水に恵まれている。ここに来たら、名物の蕎麦は食べていこう。深大寺周辺の土地が米の生産に向かないため、小作人が、米の代わりにそば粉を寺に納めた。それで、寺ではそばを打って来客をもてなしたのが、深大寺そばの始まりと伝えられている

有数の規模を誇る、神代植物公園

 深大寺に隣接するのは、神代植物公園。武蔵野の面影が残る園内で、四季を通じて草木の姿や花の美しさを味わうことができる。現在、約4500種類、10万本・株の樹木が植えられていて、園内はバラ園、ツツジ園、ウメ園、ハギ園をはじめ、どれも種類が多く充実している。圧巻は大温室。珍しい熱帯の植物が集められ、一年中彩り鮮やかな花々を観賞できる。

1.深大寺水車館
湧水を水源とする逆川にある水車
実際に粉をひく様子がみられる
調布市深大寺元町5-10-6 ℡042-482-7636
「深大寺水車館」(調布市)
2.滝場
山門脇にある修行の場、滝場
3.鬼太郎茶屋
参道にある鬼太郎茶屋
1階は、飲食コーナー、2階のギャラリーには、
漫画家 水木しげる氏の、著作等が展示。
東京都調布市深大寺元町5-12-8 ※深大寺門前
℡042-482-4059
ホームページ
4.門前そば
名物の門前そば
寺周辺には、多くの蕎麦屋があり
それぞれに、味を競っている
「深大寺そば」(調布市観光協会)
5.神代植物公園
6.神代植物公園
神代植物公園
入園料  大人 500円 、5歳以上 250円
調布市深大寺元町5-31-1
神代植物公園サービスセンター
℡042-483-2300
「神代植物公園」(東京都公園協会)

(写真・文:山本英二)