鉢形城

壮大な規模を誇る 日本百名城のひとつ

鉢形城跡
寄居町大字鉢形2692番地2
休園日:管理上やむを得ないとき
入場:無料
交通:JR八高線・秩父鉄道線・東武東上線 寄居駅下車、徒歩約25分
車:関越自動車道・花園ICから国道140号バイパスで秩父・長瀞方面へ約6km
問合せ:鉢形城歴史館 ホームページ
TEL:048-586-0315
写真:鉢形城跡・三の曲輪 右側は、復元された石積土塁

天然の要害の上に建つ名城
鉢形城跡は、上州や信州方面を望む交通の要所にあり、荒川と深沢川に挟まれた断崖絶壁の上の天然の要害にあった平山城。数ある日本の城の中から、財団法人日本城郭協会により、日本100名城に選ばれている。
その歴史を紐解いてみよう。鉢形城は1476年関東管領であった長尾景春が築城したと伝えられる。その後、この地域を支配した北条氏により整備拡充、北関東支配の拠点として重要な役割を担った。武田信玄や上杉謙信でも落とせなかったほどの堅城だったが、1590年の豊臣秀吉による小田原攻めにおいて、豊臣勢35000が包囲。北条氏邦は3000の兵とともに約1か月に渡り籠城したが、城兵の助命を条件に城を明け渡し、その後廃城となる。
鉢形城跡では堀や土塁が良く残り、それらによって区切られた本曲輪や二の曲輪などの空間が現在でも確認することができる。なお、二の曲輪・三の曲輪・笹曲輪は近年発掘調査が行われ、その成果をもとに、馬出や堀・土塁の復元整備が進められた。特に、三の曲輪では戦国時代の築城技術を今に伝える石積み土塁や四脚門、池などが復元されている。
城域は広く、全部見て回るとなると半日ほどは要する。見学の前に、先ず鉢形城歴史館に寄って案内図を入手し概要を把握、歴史を頭に入れておくとよいだろう。

清鉢形城歴史館
埼玉県大里郡寄居町大字鉢形2496-2
TEL:048-586-0315
日本100名城スタンプ設置場所
開館:9:30~16:30(入館は16時まで)
休館日:月(祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、 年末年始
入館料:一般200円 学生等100円
駐車場:開館日の9:00~17:00
https://www.town.yorii.saitama.jp/site/rekishikan/
城内にある天然記念物のエゾヒガンザクラ
二の曲輪を囲む堀や土塁
城の東側を流れる深沢川
復元地形模型
本曲輪の北東の笹曲輪には、復元地形模型が設置
されている。
河岸段丘の上に建つ鉢形城
手前は荒川

(写真・文:山本英二)