深谷

「近代日本経済の父」 渋沢哲学の原点 「論語の里」をたどる

渋沢栄一生地 旧渋沢邸(中の家)
問合せ/TEL:048-587-1100(渋沢栄一記念館)
深谷市血洗島247-1
交/JR高崎線「深谷駅」よりコミュニティバス有
公開/9:00~17:00
休/年末年始
入場無料
ホームページ

空前の渋沢ブームで湧く深谷
新一万円札の「顔」に選ばれ、再来年放送予定の大河ドラマ「青天を衝け」の主人公に抜擢された渋沢栄一の出身地、深谷。彼が論語に習い通った道は「論語の道」と呼ばれ、関連する史跡が数多く残されている一帯を総称「論語の里」と呼ばれ、今や観光スポットだ。

実業界の最高指導者として活躍した栄一は、生涯を通じて「論語」に親しみ、その精神「道徳経済統一説」を唱え、産業の育成と近代企業の確立に努めた。設立に関わった企業は500余りにも及び、ヨーロッパ視察の経験を生かし、社会福祉事業や国際親善にも貢献した。

栄一が多忙な合間にも年に数回は帰郷したと言われる旧渋沢邸(中の家)は、「渋沢栄一生地」として県指定旧跡とされている。天窓のある典型的な養蚕農家の形を残し、帰郷中に寝泊まりした母屋の十畳を覗くことができる。また、栄一の銅像が出迎えてくれる渋沢栄一記念館には、遺墨や写真など数多くの資料が展示されている。

日本の近代化に寄与した日本煉瓦製造株式会社の設立には、栄一が深く関わっており、旧煉瓦製造施設内には、旧事務所や旧変電室などの国指定の重要文化財が点在する。また、煉瓦建築の誠之堂(せいしどう)は、彼が頭取を務めた第一銀行の行員達の出資により、喜寿を記念して建築された。西洋風な外観と東洋的な意匠を取り入れた見応えがある建物だ。

旧渋沢邸中の家(なかんち)母屋
栄一が寝泊に使用していた部屋
渋沢栄一記念館
深谷市下手計1204
TEL:048-587-1100
公開/9:00~17:00
休/年末年始 入場無料
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渋沢栄一記念館ロビー
誠之堂(せいしどう)
深谷市起会110-1(大寄公民館敷地内)
TEL:048-571-0341(大寄公民館)
公開/9:00~17:00
休/年末年始 見学無料
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日本煉瓦製造株式会社旧煉瓦製造施設内 旧事務所(重要文化財)
深谷市上敷免28-10
公開/土・日 9:00~16:00
見学無料
問合せ/048-577-4501(深谷市教育委員会文化振興課)
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旧変電室(重要文化財)
深谷市上敷免28-10
公開/土・日 9:00~16:00
見学無料
問合せ/048-577-4501(深谷市教育委員会文化振興課)
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(写真:山本英二 文:高橋牧子)