日光 戦場ヶ原

高原の涼風に吹かれのんびりトレッキング

戦場ヶ原
栃木県日光市中宮祠
0288-54-2496 ( 日光市観光協会日光支部)
戦場ヶ原展望台へはJR日光駅または東武日光駅より東武バス湯元温泉行き乗車約50分「三本松」バス停下車徒歩1分

 戦場ヶ原という名前の由来は、中禅寺湖をめぐって男体山の神と赤城山の神が争った「戦場」だった、という神話が元になっている。二人の神は、ヘビ(男体山)とムカデ(赤城山)に姿を変え戦ったが決着がつかない。そこで、男体山が弓矢の名人に手助けを頼んで、赤城山を撃退したという。
 実際は、かつて湖であったものが湿原化したもので、標高約1400メートルの高原に位置し、400ヘクタールの広大な面積を誇る。350種類にも及ぶ植物が自生し、野鳥の種類も多いことでも有名で、滝や小川、森林、湿原など変化に富んだ壮大な自然を体感することができる。湿原をぐるりと囲むように自然研究路が整備されている。
  この戦場ヶ原の人気ナンバーワンのトレッキングコース、湯ノ湖から湯川に沿って歩き、戦場ヶ原を通り抜け竜頭の滝までの約8キロメートル、3時間の道程を歩いてみた。平坦もしくは緩い下りの道で、足への負担は少ない。7月から8月は、ノアザミや、アヤメ、ハナショウブ、小さな淡紅色の花が特徴の希少なホザキシモツケ等の花々も観察することもできる。
 ここの良いところは、交通の便が優れている事。戦場ヶ原を横断する国道140号線はバス便も多い。尾瀬のように長い峠道を歩く必要も無いので、気軽に散策できる。日光へ行くのなら東照宮だけでなく、戦場ヶ原まで足を伸ばしてはいかがだろうか。きっと自然の美しさに心打たれるだろう。

湯ノ湖
今回のトレッキングのスタート地点。北東にある三岳火山の噴火によってつくられた堰止湖。
トレッキングコース
林間の道もありコースは変化に富んでいる。
湯の滝
湯ノ湖から流れ落ちる滝である。落差50m、幅25m。華厳滝、竜頭の滝と並んで奥日光三名瀑のひとつとされている。
木道
戦場ヶ原は木道が敷設されていて、各所に展望台や休憩所がある。
竜頭の滝
湯ノ湖に端を発し戦場ヶ原を流れ下ってきた湯川の末流にかかる滝。長さ約210mの急斜面を途中で二手に別れ豪快に流れ下る。

(写真・文:写真・文 山本英二)