赤城自然園


可憐な春の山野草が共演
ここは赤城山麓癒しの森

ありのままの自然を再現した山野草のパラダイス

 風薫る5月。標高600mから700mに位置する「赤城自然園」にも少し遅い春がやってくる。ここは群馬県赤城山西麓にある、ありのままの自然を再現した自然園で、北関東に生息する動植物の多くを自然に近い形で観察できる。旧セゾングループが膨大な手間と費用を注ぎ整備したもので、その面積は120ヘクタール(開園部分は60ヘクタール)にも及ぶ。
 春の開園の見どころは、次々に花を開く数多くの山野草たち。シラネアオイ、ヤマシャクヤク、シロヤシオを始め、東洋有数の規模を誇るシャクナゲ園、人気の高いハンカチノキも楽しめる。今年は例年よりかなり開花が早いそうなので、最新情報は同園に問い合わせを。続いてヤマツツジ、レンゲツツジ、エビネなどが見ごろになり、園内の小川を、サクラソウ科のクリンソウが彩る。そして、春の開園の最後を飾るのは、「幻の花」ともいわれる「森の貴婦人」オオヤマレンゲ。わずか数日の命なので運がよければ見られるかもしれない。
 園内をほぼ一周すると約5Km。遊歩道は、傾斜が少なくバークとよばれる樹皮が敷き詰めてある。適度な弾力があり、膝への負担が少なく歩きやすい。園内マップや標識も用意されているので、思うままに自由に散策できる。飲食施設はないのでお弁当持参で、歩きやすい靴と動きやすい服装で来園しよう。
 
 園内に流れる小川を彩るのはサクラソウ科のクリンソウ花の姿が仏閣の屋根にある「九輪」に似ていることからこの名前がついた


エビネラン

ニッコウキスゲ

シャクヤク

ミヤコワスレ
豊かな自然が育む美味しいもの

 赤城山周辺の「美味しい」2つのスポットを紹介しよう。一つは渡良瀬川沿いの宿場街、大間々(おうまま)にある「日本一醤油」の工場。創業から200年以上を越える醤油蔵で、昔ながらの製法を守り、一年以上もの長い時間をかけてじっくり発酵、伝統の味を守り続けている。
 二つ目は「岩田養鶏所」。ここの鶏は、美味しいイオン水、イワシの魚粉や利尻昆布など海の幸や、牧草などが加えられた自然の恵みたっぷりの餌で育てられている。その卵は、ねっとりとして濃いオレンジ色の黄身が特徴。昔の味が再現された卵として人気だ。
 奥深い魅力あふれる赤城山周辺へ、一度出かけてみては如何か。

日本一醤油大間々工場

醤油蔵の内部。天然醸造醤油造りの工程、使われる桶や諸味の見学ができる。
(受付随時、所要時間:約40分)

醤油ソフト(300円)
醤油の香ばしさが絶妙にマッチ。

店舗兼主屋ならびに文庫蔵が国の登録有形文化財に登録されている。

株式会社 岡直三郎商店
日本一醤油大間々工場
群馬県みどり市大間々町大間々1012
電話 0277-72-1008

ホームページ

岩田養鶏所
生産者の岩田弘さん。
「安全で安心の卵をお届けして、お子様からお年寄りまで、お客様の健康の支えとなりたいと思っています」
おすすめの食べ方は? と聞くと、先ずは卵かけごはんで味わって欲しいとの事。
鮮やかなオレンジ色の黄身
なめらかプリン(150円)
濃厚な、卵本来の美味しさが味わえる。
有限会社 岩田養鶏場
群馬県北群馬郡榛東村長岡233
電話:0279-54-7242
営業:9:30~17:30(月~土)
   9:30~17:00(日)
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 (写真・文:山本英二)