富山


水と緑のまち 東洋のベニス 富山への旅

庭のような美しい景観

松川遊覧船で七橋めぐり
富山観光遊覧船(株)
予約センター(事務所)
富山市丸の内2-2-21
平日9:00~17:00(12:00~13:00を除く)
電話:076-425-8440
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北陸新幹線開通で近くなった富山

 今年3月に北陸新幹線が開通、富山・石川県方面がぐっと身近な存在になった。今回の旅はちょっと足を伸ばして、富山の旅をお届けする。
大宮から富山まで北陸新幹線「かがやき」で約1時間45分。真新しい富山駅を降りると、路面電車の行き交う美しい街並みが出迎えてくれる。富山市は、人口42万人余りの城下町。「コンパクトシティ」をコンセプトに、公共交通を活性化することで、車に頼らない、歩いて暮らせるこぢんまりとしたまちづくりを進めている。


北陸新幹線「かがやき」


富山市内をはしる「セントラム」という愛称の路面電車。
低床式でドイツの技術の導入で作られた。

遊覧船でゆらーりと城下町

 富山の街を歩いて感じるのは景観の美しさ。特に、富山城、県庁、市役所が建つ松川沿いと城址通り周辺は素晴らしい。街全体をひとつの美術館に見立てているというのも頷ける。松川は、かつて富山市内の中心部を流れていた神流川の名残り。富山城の天然の外堀となっている。そこに就航している遊覧船は、富山市内観光のハイライト。春は500本の桜の中を、夏は涼やかに緑のトンネルを抜け、昭和10年に竣工した桜橋などの7つの橋と出会いながら、富山の風情をゆったり堪能できる。


七橋めぐりのひとつ桜橋。国の登録有形文化財。


松川遊覧船は貸切クルーズが可能。希望の時間に合わせて、飲み物、お弁当なども手配が可能だ。

また富山は、日本を代表する作曲家、滝廉太郎が小学校時代を過ごした地。富山城内にある小学校で学び、壊されていく富山城を見て育った体験から、名曲「荒城の月」の曲想を得たとされる。遊覧船の船着場でもある松川茶屋には、滝廉太郎記念館があるので、往時に思いを馳せるのも一興だ。

滝廉太郎記念館(松川茶屋内)
富山市本丸1(上司公園内)
電話:076-431-5418

富山市内を一望

 富山市役所には、市内を一望できる地上70mの展望塔があり、360度の大パノラマを観覧することができる。観覧料は無料。10月までの期間は夜9時まで開いているので、昼は雄大な立山連峰を背景にした富山の美しい街並みを、夜は宝石が散りばめられたような夜景を堪能しよう。
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県庁前の大噴水

市役所の展望塔からの夜景

 水と緑に囲まれた富山は街全体が「人」に寄り添っていると言う印象。あくまでも主役は人なのだ。出会った人たちは、皆親切で優しい郷土愛に満ちあふれていた。再訪を誓った今回の富山の旅だった。

富山城の歴史がわかる博物館
富山市郷土博物館
富山城址公園の一角に建つ富山城。
この天守閣は戦災後(1954年)に建設されたもので、
内部が博物館となっている。
戦国時代に築城されてから現在にいたるまで、
400年以上にわたる富山城の歴史が、
模型や映像を使ってわかりやすく紹介されている。
前田利長が使用したといわれる高さが140cmもある兜は必見。
富山市本丸1-62(富山城址公園内)
電話:076-432-7911
営業: 9:00~17:00(入館は16:30まで)
休:年末年始、臨時休館日有
料金:一般210円、小中学生100円
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薬の町富山を体感
池田屋安兵衛商店


置き薬で見覚えがある懐かしい薬が並ぶ

丸薬作りの実演の様子
富山と言えば薬売り。
「池田屋安兵衛商」は、全国に名の知られている
「越中反魂丹」の製造元。丸薬作りの体験もできる。
店内には、懐かしいパッケージの富山の薬販売も行っている。
店の2階では薬膳料理を楽しむことができる。
富山市堤町通り
1丁目3-5
電話:076-425-1871
営業:10:00~18:00
休:年末年始
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富山市内の観光に
ホテル グランテラス富山
JR富山駅、富山城址公園から共に徒歩5分。
目の前には電車も走っているので交通のアクセスは抜群。
富山市内の観光にうってつけだ。スカイレストラン・ルーバンでは、
雄大な立山連峰を眺めながら食事が楽しめる。
富山市桜橋通り2-28
電話:076-431-2211
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富山のお土産・美味しいもの
お土産、観光の情報収集なら
いきいきKAN

富山の名産の全てが揃う

富山県内の観光パンフが勢ぞろい
JR富山駅の正面のCiCビル5階にある。
富山県各地の観光情報の提供と物産の販売を行っている。
ます寿司ミュージアム、くすりのミュージアム、
チンドンミュージアムなど富山ならではの展示のほか、
そば打ちや、ます寿し作り、ガラス工芸などの各種体験もできる。
富山市新富町1丁目2番3号
(富山駅前CiC5階)
電話:076-444-7120
営業:10:00~20:00
休:第3火曜日
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お土産に人気の銘菓
月世界本舗
サクッとした歯ざわりの後、
口の中でふわっと溶けていく独特の食感。富山を代表する銘菓「月世界」だ。
日本茶は言うに及ばず、ブラックコーヒーにもよく合う。
軽くて、日持ちするのでお土産に最適。
富山市上本町8-6
電話:076-421-2398
営業: 9:00~18:00 休:日曜日
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富山名物、ます寿しの老舗
元祖 せきの屋
緑の熊笹、純白の米と桜色のマスの対比が美しい
人気のます寿し。
明治11年創業以来、かたくなに守り通している
手づくりの秘法によって受け継がれた味に、
熱心なファンも多い。
富山市七軒町4-11
電話:076-432-8448
営業: 9:00~18:30 休:水曜日
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富山かまぼこなら
梅かま 梅かまミュージアム U-mei館

婚礼用の細工かまぼこ

細工かまぼ製造工程を見学できる
富山ならではの昆布巻きかまぼこや
婚礼用の細工かまぼこを手掛ける
県内最大の老舗かまぼこ店。
梅かまミュージアムU-mei館は
富山かまぼこの博物館で、
職人の細工の技を見学できる。
また、蒲鉾の歴史をパネル・
ビデオ・紙芝居などで見たり、
定番の昆布巻き、赤巻や
ライスバーなど梅かまの商品試食もできる。
富山市水橋肘崎482-8
電話:076-479-1850
営業: 9:00~16:30(平日・土) 9:00~16:00(日・祝) 休:水曜日
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富山の観光に関するお問い合せ先
富山市観光連盟  電話:076-441-7722 ホームページ
富山市観光協会  電話:076-439-0800 ホームページ
富山市観光振興課 電話:076-443-2072 ホームページ

(写真・文:山本英二)