
色褪せない魅力の温泉地
再訪して、その魅力を再発見
かつての賑わいを知る人にとって、現在の鬼怒川温泉は、寂しく感じられるかもしれない。高度成長期、東京から比較的近く交通の便も良いことから、多くの人が押し寄せ、大型観光ホテルが次々と建てられた。しかし、人々の生活が豊かになり、レジャーが多様化し、熱海がそうであったように次第にその人気は衰えていく。
久しぶりに鬼怒川温泉を訪れてみると、その魅力は決して色褪せてないと思った。両側に崖が迫る渓谷の豪快な美しさは相変わらずだし、浴衣でぶらりと散歩できる温泉地らしい風情に溢れている。鬼怒川温泉とくれば、ぜひライン下りをお勧めする。自然が織りなす造形の妙を味わいながらスリルたっぷりと下るさまは豪快そのものだ。
鬼怒川の名物といえば湯葉。温泉宿に泊まり、ご馳走を食べたちょっともたれた胃を休ませるには湯葉そばが最適だ。ちょっと、湯葉を崩しながら食べると汁に濃い湯葉がまざりあって、さらにまろやかな味わいとなる。
紅葉を楽しむなら、龍王峡がおすすめ
訪れたのは、9月。まだ秋の気配からは遠かったが、10月の末から11月中旬には、紅葉を楽しむ事ができる。中でも温泉街より少し上流の龍王峡は、両岸を染める紅葉と白い岩、エメラルドグリーンの流れが鮮やかなコントラストを見せる。鬼怒川ライン下りの船からは、楯岩、ゴリラ岩、軍艦岩など奇岩怪石を彩る紅葉を堪能できる。
1.龍王峡の紅葉(撮影11月上旬) | ||
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ホームページ | |
2.鬼怒川ライン下り | ||
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営業期間:4月中旬から11月下旬 (期間中無休) 住所:栃木県日光市鬼怒川温泉 大原1414番地 TEL.0288-77-0531 料金:大人2500円(各種割引有) ホームページ |
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3.湯葉そば | ||
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そば処 大黒家(そばどころ だいこくや) TEL.0288-76-1259 住所:栃木県日光市鬼怒川温泉大原680 鬼怒川温泉駅から約1km 定休日:水曜日 |
(写真・文:山本英二)