旬・彩・美・食-13-

~みょうが~
日本食には欠かせない「ジャパニーズジンジャー」

 独特の風味とシャキシャキ食感がクセになる香辛野菜。そうめんや味噌汁、冷奴の薬味以外にも、天ぷらや甘酢漬けなどにしても美味しく頂ける。その香りの良さから、古くは「芽香(めが)」とも呼ばれ、3世紀頃の書物「魏志倭人伝」にも記録が残っており、古くから日本人に親しまれてきた。開花前の蕾や軟化した茎が食用の部分だが、食べる習慣がある国は、日本以外では台湾と韓国だけだ。
 独特の香り成分は「アルファピネン」という精油成分で、血行を良くし代謝を上げ解毒作用もある優れもの。また、神経系の働きを和らげリラックス効果もあり、脳を活性化させる作用もある。カリウムも豊富も含まれているので、高血圧の予防も期待できる。
 大きく育つ葉に比べ花は小さく地味で、湿り気のある薄暗い場所に白い花をひっそりと咲かせる姿から、花言葉は「忍耐」。半日陰でよく育ち病害虫に強く、一度植え付けてしまえばほとんど手をかけずに毎年収穫できる。