父の葬儀の事で相談します。母をはじめ親族が高齢で、通夜や翌日の告別式の事を考えると負担が大きく心配です。通夜を行なわず１日だけで葬儀をすませてよいものでしょうか？ （60歳男性）
通夜を行わない葬儀も一般化しています。お寺やご親族に事前に相談しましょう。
最近、ご質問者様のような理由で通夜を行わない一日葬が増えています。一日葬とは、お通夜を行わない、告別式と火葬のみの葬儀のことです。葬儀の意味を考えてみると、①日本古来の生活習慣や文化、②式典的要素、③宗教的な意味（特に仏教）の３つが挙げられると思います。現代における葬儀は、①と②が希薄になり、更に家族葬が主流になりつつある現在、②の式典的要素も不要になりつつあります。「コロナ禍だから」という理由だけではく、一日葬が当たり前の時代になるかもしれません。
一日葬のメリット・デメリット
ご高齢のご家族様の場合、２日間の葬儀は体力的に厳しいかもしれませんが、一日ですべてが完結する一日葬は、そのような負担を軽減してくれます。さらに、遠方のご親戚も、日帰りでまかなえることが多いため、宿泊先の手配の必要もありません。形式だったお通夜はないものの、告別式の前日は、身内だけでゆっくり故人様とのお別れの時間を過ごす方もいらっしゃいます。そういったことができるのも、一日葬ならではだと思います。
ただし、一日葬はまだ新しい葬儀スタイルですので、仏道の意味を重んじるお寺の場合、ＮＧになることがあります。菩提寺のある方は特に、事前にお寺に相談してください。また、一日葬になじみのないご親戚の方が反対することも考えらますので、予め意見を聞くとよいでしょう。
通夜を行わない一日葬でも事務的な問題は特にありません。ご遺族の方が、後悔することさえなければ、一日葬でも立派なお葬式になります。
気になるお葬式の費用ですが、多少お安くなると思いますが、思われる程ではないかもしれません。式場は原則２日貸しで、祭壇なども変わりありませんから。
㈱あしたばフューネスト
代表 岩田 裕之さん
人情葬儀社あしたばフューネスト名物社長。情に厚く熱心な仕事ぶりで、地元での信頼も厚い。
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