医師に「もう長くありません」と言われている高齢の父の事です。家族に負担をかけたくないのか、本人は葬儀は家族葬でよいといっていますが、いかがなものか悩んでいます。(所沢市 55歳女性)
家族葬を行うには、周囲の理解と
事前の準備が欠かせません
ご家族思いのやさしいお父様ですね。家族葬をお望みとのことですが、家族葬について十分理解していらっしゃるのでしょうか。「家族葬」という名称のみが一人歩きして、一般葬との違いがよく理解されていない方が多いのが実情です。
家族葬とは、予め出席者を決めて、ご家族やご親戚、関係の深かった友人だけで行う小規模な葬儀です。参列される方への対応が少なくなることから、故人とのお別れの時間をゆっくりと過ごす事ができ、気疲れも少なくて済むでしょう。
しかし、「近親者以外は参列しないでほしい」という遺族からの意思表示であるにもかかわらず、家族葬に対する誤解や人情から、弔問客が小人数用の葬儀式場に押し寄せ、無用な混雑や葬儀時間の増加を引き起こすなどのトラブルも少なくなくありません。
また、ご親族の理解をきちんと得られているでしょうか? 葬儀のお知らせをご家族や近親者などに限定した場合、連絡がなく参列できなかった方に後ほど苦言を言われる事もあります。
一般葬であれば、参列者に一度に故人の死去に至る経緯や、参列の御礼などを伝えることができます。しかし家族葬は参列者を限定するため、葬儀後にご不幸を知った方がご自宅へお越しになり、結果的に負担が増すことがあります。さらに、一般葬であればある程度見込める香典ですが、家族葬では一般の方からの香典がほとんどないため、一般葬より費用負担が大きくなることもあります。
家族葬を行うなら、事前にしつかりと準備・根回しが必要になることを理解すべきです。葬儀のご負担を減らしたいなら、通夜を行わない一日葬という方法もあります。お通夜を省くことで、費用を抑えることができ、参列者の身体的な負担も減らせます。
葬儀は故人ためだけではなく、ご遺族の方のためでもあるのです。本人の遺志も尊重すべきですが、私は、ご遺族の方で最適な方法を選択すべきだと思っています。
回答者 ㈱あしたばフューネスト
代表 岩田 裕之さん
人情葬儀社あしたばフューネスト名物社長。情に厚く熱心な仕事ぶりで、地元での信頼も厚い。
㈱あしたばフューネスト
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